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新種の水虫?トンズランス感染症

2020年07月03日

水虫の原因となるのは白癬菌、その白癬菌にも様々な種類がありその中の一つとしてトリコフィトン・トンズランス菌というのがいるのです。2000年ごろに海外から持ち込まれた新種の菌で、このトリコフィトン・トンズランス菌が現在静かに広がりつつあるのをご存知ですか。この菌に感染することでトンズランス感染症になります。

水虫の新種であるこの菌、以前から日本にある白癬菌よりも感染力が強いのが特徴です。肌が触れ合うだけで感染してしまうのです。子供同士ならいざ知らず、大人になると握手もハグもしない日本人は家族でも肌の触れ合いをすることがない方も多いです。でもこのトンズランス感染症が広まっているのは、柔道やレスリングといった格闘技を感染源とするからです。日本の国技である柔道である選手は海外にも増えており、海外の選手との戦いの中で広まったのでしょう。2006年から2008年の国内試合にて格闘技をする方の間でどんどん汗腺が急拡大し、大きな問題となりました。

トリコフィトン・トンズランス菌は、人の角質層に含まれるケラチンという蛋白を食べて生活しています。ケラチンさえあれば、足だけでなく体中どこにでも繁殖するのです。それでも強い症状があれば病院にいくのですが、トンズランス感染症は無症状の場合も多いです。頬や額・首筋などにカサカサの湿疹が広がったり急にフケが増えたという方、すぐに病院に行くようにしましょう。同じく白癬菌ですから活動を活発化させるのは高温多湿の夏場、そんな時期にカサカサの皮膚になることはそうはないのです。きちんとシャンプーをしているにも関わらず急にフケが増えているのは異常事態です。いつも頭がかゆかったり、頭皮にかさぶた・毛が薄いところが出来たりといった症状を持つ方もいます。薄くなった箇所は毛穴部分が少し盛り上がって黒く変化します。無症状と言われていますが何らかの小さくとも変化はあるかもしれないので、それを見逃さないようにしましょう。治療しないままに放置していても、半年ほど経つと症状は自然になくなります。でも完治したのではなく菌は毛穴の中に潜んでいて感染者となり、新たな患者を増やす手助けをしてしまっているのです。

病院に行くと、患部の表面をこすったりフケを採取して菌を培養し、感染を確認します。顔や胴体が患部となった場合は抗真菌剤を含有する軟膏を塗布して治すことになるでしょう。頭皮だと市販のシャンプーに抗真菌剤を混ぜて治療を、早期発見ならば3ヶ月程度で治ることもあります。

トリコフィトン・トンズランス菌が関係するトンズランス感染症、感染力は強い物の症状がマイルドなので保菌者となる可能性は高いです。格闘技をやっている方で、皮膚や頭部に何らかの症状が感じられたらとりあえず皮膚科を受け、初期のうちに適切な治療を受けるようにしましょう。気が付かないうちに、静かにあなたの元へとやってきている可能性はあるのです。